深刻な人手不足!すぐにでも人材不足を解消させる方法とは?

企業が抱える切実な悩みのひとつに、人材不足があります。実に企業の約半数、業種によってはそれ以上の割合で人手不足に直面しているというデータも......。人手が足りない状態での経営は、どこかにひずみが生じてしまいます。できるだけ早く解消して、経営の安定を図らなければなりません。そのためには、どうしたらよいのでしょうか。人材不足となる原因を掘り下げながら、対策について考えていきましょう。

人材不足の主な原因

なぜ多くの企業が人材不足で悩んでいるのでしょうか。まずは人材不足になる主な原因について考察を深めてみましょう。

ひとつには、労働人口の減少が挙げられます。
定年制度の廃止、定年となる年齢の見直しを実施する企業も増えていますが、労働の中枢を担うのは15歳~65歳。ここに属する人口(=生産年齢人口)は確実に減り続けていることが、統計上、明らかとなっています。これは言い換えれば、社会全体として人材不足に陥っている状態であるということです。

そのような状態であるのに、就職希望者は大手企業や都市部の企業に集中してしまいます。これでは中小企業や地方の企業が人材不足になるのは必然といえるでしょう。

労働人口の減少に関しては、働き盛りの年代であるにもかかわらず、育児や介護を理由に離職する人が増えていることも見逃せません。特に高齢化社会において社員の介護をどのように手助けするかは、企業としても考えなければならない問題です。

もうひとつ、有効求人倍率が高いことも人材不足の原因といえます。ここ10年ほどは、倍率が1.0を上回ることが続いています。いわゆる「売り手市場」の状況で、求職者ひとりに対して1件以上の求人が出ているということです。募集人数よりも応募する人数のほうが少ないわけですから、条件のよい企業に人が流れてしまうと、人材を確保できない企業が出てきてしまいます。

さらに、企業側が提示する労働条件が人材不足の原因になることがあります。そもそも採用時の条件が良くなければ入社してもらえません。また、今は働いている人であっても、待遇などに不満があれば、いずれ離職してしまうでしょう。離職した人の口から「ブラック企業」という評判が流れてしまうと、いくら社員の募集をかけても、人は集まらなくなってしまいます。

人材不足を放置してしまうとどうなる?

人材不足を放置しておくとどうなるか――業務量が減らないのであれば、当然、従業員にしわ寄せがいきます。残業や休日出勤をして、仕事をこなさなければなりません。これが続くと心身共に疲弊していきますし、職場の雰囲気にも好ましくない影響を及ぼすことになります。

このような環境では従業員が満足できず、ひとりが辞めると次々に離職者を生み出すという悪循環が起こることも否定できません。
人材不足は、経営状態を悪化させる大きな要因でもあるのです。だからこそ放置せず、早急に手を打つ必要があります。

人材不足を解消させるための方法

では、人材不足解消のために、具体的にどのような対策を取ればよいのでしょうか。ここでは4つの方法を紹介します。できることから取り組んでみましょう。

業務効率化、業務の自動化を進める

現在の業務内容に効率化できること、人手をさかずにできることはないでしょうか。見直しをかけ、ムダがあるところは効率化をはかるようにします。
例えば、特に必要はないのに習慣として集まっている会議、書類の決裁に手間がかかるといったことはないでしょうか? 業務を外注したり、出社せずにテレワークにしたりするほうが効率的なことも多くありますし、顧客対応もAIロボットなどで対応できる時代です。あらゆる角度から現在の業務を見直して、手を打っていきましょう。

良い人材が離職しにくくなるような業務環境にする

仕事がしやすい職場であれば、人は離れていきません。オフィスを働きやすく整備することはもちろんですが、先ほど記したテレワークの導入も有効な手段です。育児や介護のほか、出社したくてもできないために離職を考える人をつなぎ止めることができます。

参考:テレワークとは? 導入の方法とメリット

働き方改革をすすめる

同一労働、同一賃金、研修制度の充実など、働く人の視点で働き方改革をすすめることも大切です。ほかの企業にはない魅力を打ち出すことができれば離職する人が減るだけでなく、「この会社で働きたい」という人が増えていくはずです。

参考:従業員満足度とは? 満足度を向上させる方法と取り組みの例

採用条件を緩和する

年齢の枠、男女の枠、国籍の枠をはずし、採用条件を緩和することも方法のひとつです。条件が広くなればなるほど、応募できる層の人数が増えていきます。これまで条件に合わないから応募できなかった人の応募が可能になれば、人材獲得につながるのではないでしょうか。

多くの企業が人材不足という悩みを抱えています。有効求人倍率が高く、労働者の奪い合いのようになっている現状では、何かしらの対策をしないと、人手不足の解消は難しいもの。だからこそ、できるだけ早く改善策を考え、実行に移すことが大切です。これから先のためにも、人材不足を解消し、経営を安定させることを心がけていきましょう。

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