ビジネスシーンにおける新しいコミュニケーションツールとして注目されている「ビジネスチャット」。メールや電話などよりも使いやすく、テレワークなどの多様な働き方にも対応していることから導入する企業も増えています。そこで今回は、ビジネスチャットを業務で取り入れる場合のメリットとデメリットについて詳しく解説していきます!
ビジネスチャットとは?
近年、業務の効率化や生産性の向上、テレワークをはじめとする多様な働き方を実現するための新たなツールとして注目されているのが、「ビジネスチャット」です。その名の通り、ビジネスシーンでの使用に特化したコミュニケーションツールのことで、社内だけでなく社外とのやりとりにも使用することができます。ビジネスチャットは、リアルタイムでテキストメッセージのやりとりができるだけでなく、仕事をする上で必要なさまざまな機能が標準装備されている点が大きな特徴のひとつです。ビジネスチャットの種類によっても細かな機能は異なりますが、主に以下の5つの機能が備わっています。
チャット機能
ビジネスチャットの基本となる機能で、チャットでコミュニケーションをとることができます。
グループ作成機能
営業所、部署、プロジェクトごとにグループを作成することができ、グループ内でスケジュールや情報の共有をしたりコミュニケーションを図ったりすることができます。
ファイル共有機能
ワードやエクセル、パワーポイントなどのOffice系ソフトや、画像、動画、フォルダなどもアップロードすることができ、必要なデータをメンバー間で共有することが可能です。
タスク管理機能
タスク内容や納期などを、メンバー間で共有・管理することができる機能です。
ビデオ・音声チャット機能
インターネット環境化であれば、ビデオチャットや音声チャットも可能です。複数人でも同時に通話ができるため、WEB会議を行うこともできます。
代表的なビジネスチャットツール
コミュニケーションの円滑化や業務の効率化などを実現してくれる便利なビジネスチャットですが、実際にどのようなツールがあるのか、代表的なものをご紹介します。
Slack
アメリカで開発された「Slack」は、TwitterやSkype、Googleドライブをはじめ、1000以上の外部アプリとの連携が可能で、カスタマイズの自由度の高さが魅力です。シンプルで使いやすく、初めてビジネスチャットを導入する企業でもスムーズに運用していくことができます。
Chatwork
操作性の良さに定評がある「Chatwork」は、国内でも多くの企業が利用しているチャットツールのひとつです。日本企業が開発した国産のチャットツールで、個別チャットはもちろん、グループチャットで社外のユーザーともやりとりすることができます。タスク管理、ファイル共有、音声・ビデオ通話といった基本的な機能はどれも使いやすく、セキュリティの高さも魅力です。
LINE WORKS
「LINE WORKS」は、個人向けのLINEと同じ操作方法で利用できるビジネスチャットツールです。メンバーの予定を把握できるカレンダー機能や、意見のヒヤリングなどに活用できるアンケート機能、ファイル管理ができるドライブ機能など、仕事で活用できる機能が充実していて、未読のメンバーを把握して再通知する機能も備わっています。
Talknote
「Talknote」はChatworkと同じく、純国産のビジネスチャットツールです。最大の特徴は、AIを搭載している点で、Talknoteにアクセスした時間やメッセージのやり取りを分析し、一人ひとりのメンバーが働きすぎていないか、仕事へのモチベーションが落ちていないかなどを予測する機能が備わっています。また、メッセージをやりとりするという基本的な機能以外にも、グループごとにタイムラインが設けられていて投稿したり、タスク管理を行ったりすることができるため、メンバーが情報を把握しやすいのも魅力です。
ビジネスチャットツールを導入するメリット
ビジネスチャットツールを導入することで、企業や社員にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
リアルタイムで円滑にやりとりができる
ビジネスチャットツールの一番の強みはリアルタイムで円滑にやりとりができるという点です。特に近年は働き方改革の実現に向けてテレワークを導入する企業が増えており、社員同士が顔を合わせる機会が減ってしまうことによるコミュニケーション不足が大きな課題になっています。ビジネスチャットツールの導入はそうした課題の解決策として一定の効果を発揮してくれるはずです。
参考:テレワーク中の課題! コミュニケーション不足を解消する方法
情報がオープンになり情報共有が簡単
ビジネスチャットツールは、従来のコミュニケーションツールであったメールや電話と比べて即時性があり、情報共有が手軽に行えるというメリットがあります。社外とのやりとりも可能なため、取引相手との緊急なやりとりも、迅速かつ効果的に行うことができます。
メールより簡単にやりとりがしやすい
ビジネスチャットツールは、口頭で会話するのと同じようにテキストでやりとりができます。メールでのやりとりする際のような挨拶文や署名などを簡略化することができるため、手軽にコミュニケーションを図ることが可能です。
ビジネスチャットツールを導入するデメリット
利便性の高いビジネスチャットツールですが、使い方によっては以下のようなデメリットが生じることもあります。
対面コミュニケーションが少なくなる可能性がある
ビジネスチャットでのやりとりは、メールや電話と比べて非常に手軽なため、そこに依存しすぎてしまうと、本来必要な対面でのコミュニケーションまでもが減少してしまう可能性もあります。
『チャット疲れ』が起こる可能性も
ビジネスチャットツールはどこでも手軽にコミュニケーションを図れることが大きな強みでもありますが、その一方で終業後や休暇中などでも連絡を受けてしまう可能性もあります。人によってはオンとオフをきちんと切り分けることができず、チャット疲れのような状態になってしまう場合もあるのです。
ビジネスチャットはテレワークの強い味方ではありますが、もちろんデメリットもあります。ビジネスチャットを導入する際には、上記でご紹介した内容を参考にしてみましょう。